私は、バリバリの理系人間である。そして国語が大の苦手であった。
ましてや文書を書くなんて想像しただけでも気が重くなってしまう状態だった。
しかし今ではなぜか文書を書くのが嫌ではない、いやむしろ楽しい。
それはなぜか?!
書くことは、私が苦手な国語ではなく「スポーツ」だったのだ。
毎日ジョギングをすれば走れるようになるように、毎日書けば書けるようになるのである。
「理系は国語が苦手」、だらか「書くこと苦手」という思い込みは間違いだったのです。
斎藤孝さん著の「書く力」は、そんな国語大嫌い、書くことはもっと嫌だった私に書くことへの勇気を与えてくれました。
書くことはスポーツだ
本文から引用
~話すことが歩くことだとすれば、書くことは走ることに似ている。いきなりでも長い距離を歩くことができるように、特別な訓練をしなくても、長い時間話すことはできる。しかし長い距離を走るとなると、絶対にトレーニングが必要になる。書くこともそれと同じなのだ。~
四百時詰め原稿用紙1枚が1キロ、10キロをいきなり走れと言われたら尻込みするが、トレーニングをこなせば10キロは走れるようになる。
書くことにおいては、原稿用紙10枚が10キロに相当し、分岐点となる。
斎藤孝さんは、原稿用紙10枚を怖がらない人を「文書が書ける人」と定義している。
10枚書くには、書く前にメモやレジュメをつくり、文章の全体像を構築しなければならない。
この技術はトレーニングをしなくては見につかない。逆にこの技術さえ身につけばさらに長い文書を書くことも可能になる。
また、本書では、具体的な書くためのトレーニング方法として「量をこなすことで質を上げる」「1日の書くノルマを決めて、その枚数をこなす」等が紹介されています。
文書は「3の法則」で構築する
「書く」ことは構築すること。
文章を構築するという意識で、発想の段階から実際に書くまでを行えば、だれでもあるレベル以上の文書が書ける。
本書では、「キーワードを見つける」「キーワードから3つのキーコンセプトをつくる」「3つのキーコンセプトを結びつけて文書を構築する」という方法が紹介されています。
ここでポイントとなるのが、「できるだけ離れて重ならない3つのキーコンセプトを取り出して、それをどうつなげられるか」となります。
うまいと思える文書は、「つながりそうもないものが、うまくつながって書かれているもの」なのです。
3つのつながりのラインがその人の脳みそのつながり方で、それが個性といえます。
読み手が文書を読んだとき、この3つのキーコンセプトが頭の中で図化されたイメージとして描ければ、はっきりと「わかった」という感覚を持つことができるのです。
まとめ
斎藤孝さん著「書く力」について、紹介さえていただきました。
何でもいい、とにかく「書く」ことを始めると、いままで漠然と「見たり」、「聞いたり」していたものを書くためによりよく「見たり」、「聞いたり」するようになります。
本書にもありましたが、書くことは本当に考える力を鍛えるのだと思います。
また、後から自分が書いた文書を読むと、その時、その時に自分が何を考えていたのかを知ることもできます。
「書くことはスポーツだ」とありましたが、ジョギングで自分の体を鍛えるように、書くことで自分の頭、考え方を鍛えましょう!
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