みんな損切が苦手!プロスペクト理論

お金を投資する

投資では、利益は大きく、損失は小さくすることが大切です。

そう、損失を小さくすることが大切なのです。。。が、

皆さん、損切できていますか?

この記事では、なぜ損切ができないのか、プロスペクト理論により解説します。

損切ができない理由

突然ですが、質問です。

質問1
A:確実に50万円がもらえる。
B:60%の確立で100万円がもらえるが、40%の確立で何ももらえない。

あなたは、とちらを選びますか?

次に質問2
A:確実に50万円を損する。
B:60%の確立で100万円を損するが、40%の確立で全く損しない。

多くの人が、質問1では、確実に50万円もらえるAを選択し、質問2では、全く損しない可能性のあるBを選びます。

しかし、期待値を計算してみると

質問1では、Aの期待値が50万円、Bの期待値が60万円なので、Bの方が得なのです。

質問2では、Aの期待値が-50万円、Bの期待値が-60万円なので、Aの方が得なのです。

と実際には、逆の選択をした方が得だったのです。

このように、私たちは得られる利益については、利益を逃してしまうリスクの回避を優先し、
損失については、損失そのものを回避しようとする傾向があるのです。

私たちは、「利益は確実に欲しいが、損失はできるだけ回避したい」のです。

そのため、株を購入した段階では
・3万円利益がでたら利益を確定しよう
・逆に「3万円損したら損切しよう
と決めていても

・3万円より少ない2万円でも利益がでたら利益を確実してしまい
・3万円損しても損失を確定したくないので、損切ができない
のです。

この心理的な間隔は、プロスペクト理論で説明することができます。

プロスペクト理論とは

【プロスペクト理論】
人間がリスクを伴う意思決定の際に価値の感じ方が異なり、
利得よりも損失の方を重大に捉えるという認知心理学の理論のひとつ。
1979年にダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman)と
エイモス・トベルスキー(Amos Tversky)によって提唱された。
※マーケティングWikiより引用

プロスペクト理論では、下図のように同じ金額の利益と損失でも価値の大きさの大きさを異なって判断すると考えられています。

金額的に同じ3万円でも利益より損失の方が、感じる価値が大きいのです。(赤線より緑線が長い)

投資で勝つためには

プロスペクト理論により、私たちは「利得よりも損失の方を重大に捉える」ことを理解した上で、投資で利益を出すには、どのようにしたらいいでしょうか?

「本能で、そう感じるのだから仕方がない」といってしまえば終わりですが、「本能」を「理性」で制御するしかありません。

「本能」が期待値とは、ことなった判断をしようとしても、「理性」で制御するのです。

そのためには、投資をはじめる前に理性により、自分なりの「投資のルール」を決めておくことが有効です。

実際に、利益がでたり、損失が発生してから判断するのでは、「本能」が勝ってしまいます。

利益がでたり、損失が発生する前に、理性により判断基準を明確にしておけば、期待値に基づいた正しい判断ができます。

最後に重要なのは、自分が作った判断基準「投資のルール」を守りきれるかにかかっています。

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