老後2000万円問題を意識して、投資を始める人が増えています。
金融資産が貯蓄に偏り過ぎている日本にとって、それは望ましいことではありますが、一方、投資は始めたばかりの素人が、百戦錬磨のプロと同じ土俵で戦う場所でもあります。
何も勉強せずに挑めば、プロの餌食になって貴重な資産を減らしてしまうことになりかねません。
そこで、投資を始める前に、投資の基本をいくつかおさえておきましょう。
今回は、投資の世界では基本とされる「ダウ理論」について取り上げます。
ダウ理論とは
ダウ理論とは、19世紀の終わりにチャールズ・ダウにより提唱した相場理論です。
古典的な理論と思われがちですが、全てのテクニカル分析の基礎として現在も多くの投資家にその有効性を支持されており、現役の理論といえます。
ダウ理論は、「6つの基本原則」から構成されており、株式、仮想通貨、FXなどあらゆる相場の分析に活用することができます。
ダウ理論は市場の値動きを分析する6つの基本原則から構築されています。
1.価格 は全ての事象を織り込む
ダウ理論では、全ての情報は値動きに反映されるとしており、価格が今後上がるか下がるかを予想するには、価格の値動きだけを見ればいいとしています。
2.トレンドは短期・中期・長期の3つに分類される
ダウ理論では、トレンドは短期(1時間~1ヵ月程度)、中期(数週間~数か月)、長期(1年~数年)の3つのトレンドに分類されるとしています。
3.主要なトレンドは3つの段階から形成される
ダウ理論では、主要なトレンドを先行期(第一段階)、追随期(第二段階)、利食い期(第三段階)の3つの段階から形成されるとしています。
4.価格は相互に確認される必要がある
為替レートでいえば、ドル円とユーロ円など、相関性のある市場の価格は相互に影響を与えるということです。
5.トレンドは出来高でも確認される必要がある
出来高をともない上昇または下落がおきている場合は、本格的なトレンドとなります。
逆に出来高を伴わない上昇または下落はダマシになる可能性が高いといえます。
6.トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
上昇トレンドでは高値/安値を切り上げながら上昇し、下降と連弩では高値・安値を切り下げながら下落していきます。
重要なポイントなので、もう少し詳しく説明すると、上昇トレンドの場合、直前の高値および安値より、今回の高値および安値が高い価格であれば(切り上げている)上昇トレンドが継続していると判断するということです。下降トレンドの場合、直前の高値および安値より今回の高値および安値が安い価格であれば下降トレンドが継続していると判断します。
逆にこれが崩れた場合に、トレンドの転換が起きます。
投資をする際にダウ理論をどう使うのか
ダウ理論は、19世紀に発明された古い理論ですが、現在ではFXのトレーニングでよく利用されています。FXの世界では、トレンドを読むことがとても大切であり、ダウ理論がそれにマッチするためです。
上記のとおり、ダウ理論では、 トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する としており、まさにFXのトレードを行っているとそのことが良く分かります。
その上で、ダウ理論により、トレンドの転換シグナルを確認することで、どこで買い・売りを始めていいのかが分かるのです。
FXのデモトレードで確かめてみよう
上記のとおり投資(株、為替等)のトレンドを予想する手段として、ダウ理論は広く活用されています。これを自分の武器にするためには、ただ理解するだけでなく実際に使って試して見る必要があります。かと言って、初めから実際のお金を使ってトレーディングするのも怖い部分があります。
そこで、FX取引で利用できるデモ取引を使って、体験してみることをお勧めします。デモ取引といっても実際の価格変動を体験できますので、価格のトレンドそしてその変換点の見極めにダウ理論が使えるのかを自分自身で確かめることが可能です。
以下にデモ取引を行える証券会社へのリンクを貼っておきますので、参考にしてください。
楽天証券 | ネット証券(株・FX・投資信託・確定拠出年金・NISA) (rakuten-sec.co.jp)
まとめ
本記事では、投資をはじめる前の基礎知識の一つとして、「ダウ理論」について紹介しました。
どんな投資でも、その値動きについてチャートを作ることができるため、全ての投資について「ダウ理論」を適用することができますが、特に値動きの激しいFX投資において「ダウ理論」が使われることがおおくなっています。
「ダウ理論」をベースに履歴をあげており、その投資方法を紹介しているFX/ryoushi-trader翔さんの動画は、実際にダウ理論を使ったトレード方法を解説しており、大変参考になります。
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